仮想通貨市場は8月中旬から上げ値を伸ばし、特にビットコインは9月にかけても期待が持たれていましたが、9月5日(水)仮想通貨市場の暴落が起きてしまいました。
午前開始値より、ビットコイン(BTC)⇒-13%・イーサリアム(ETH)⇒-22%・リップル(XRP)⇒-15%など主要通貨は軒並み2桁台の下落率を記録しています。1日の時点では価格が上昇していたビットコインキャッシュ(BCH)も、開始値から-19%の下落を記録しています。
何が起きるか分からない仮想通貨の世界、8月後半から上昇傾向にあっただけにショックが隠せませんが今回は9月の仮想通貨市場に影響しそうな出来事について紹介します。
仮想通貨市場暴落の原因
今回の下落の原因の1つとして有力なのが、ゴールドマンサックスが仮想通貨トレーディングデスクの創設を保留するという報道が考えられています。
仮想通貨市場の規制が明確でないことから創設順位を下げてしまったようで、カストディーサービスの開始に焦点を当てる方向性にシフトするようです。これに伴い仮想通貨への参入に意欲的だった多くの機関投資家や金融機関も、規制環境が改善されるまで参入は先延ばしになりそうです。
2つ目の原因として、巨額のビットコイン(BTC)が動いている、シルクロード関係者による資金洗浄に関連する活動の可能性を指摘する人もいます。
どちらにせよ仮想通貨市場では特にマイナスイメージの報道はすぐに売り圧力を強めてしまうため、下落の原因を特定することは不可能です。今後は下げ止まりのタイミングを計ることのほうが重要になってきます。
9月のイベント情報
9月1日(土)取引所「SBIV」 アップグレード
仮想通貨交換サービス「VCTRADE」のシステムアップグレードを実施します。今後数回にわたって実施されるということで、段階的なサービス強化が期待されます。
9月2日(日)KCS(クーコインシェアーズ) ロックアップ解除
Kucoin社保有分のKCSを市場で売却することが可能になります。少なからず売り圧が強くなる可能性があるため注意が必要です。
9月4日(火)QASH(キャッシュ) プラットホーム
LIQUID(リキッド)プラットホームの立ち上げにより、世界中の仮想通貨取引所が提供するすべての流動性を1つの取引プラットホームにまとめられるようになります。ここで使えるトークンがQASHとなります。マルチマーケットオーダー・レンディングサービス・QASHユーティリティなどの新機能追加が予定されています。
9月5日(水)ADA(エイダコイン)・ZEC(ジーキャッシュ) 「BITTREX(ビットトレックス)」にて米ドル取引開始
ビットコインなどの仮想通貨でしか購入できなかった2つのコインが、取引所「BITTREX」にて今後は米ドルで直接売買ができるようになります。実際の需要がより直接価格に反映されるようになると思われます。
9月10日(月)ANON(アノニマスビットコイン) ハードフォーク
ZCL(ジークラシック)とBIT(ビットコイン)の保有者に対し、ANONを2:1の比率で提供することになります。ZCLの値上がりが期待できるハードフォークになります。
9月12日(水)ETC(イーサリアム クラシック) サミット
今年2回目のサミットです。5日の仮想通貨暴落でもETCの値段はあまり落ち込んでいません。今後イーサリアムがPOS以降する可能性があるため、避難先としてETCに価値が付く可能性があります。
9月25日(火)STEEM(スチーム) ハードフォーク
手数料の見直し・投票の見直し・報酬の見直しなど、利用者を増やすためのハードフォークになります。日本でも人気の仮想通貨で、STEEM上で運営されるSNSにコンテンツを投稿したり誰かのコンテンツに投票したりすることで報酬が得られる仕組みになっています。
9月30日(日)ADA(エイダコイン) メインネット
30日までに韓国の33,000店舗でADAが利用可能になる予定とのことです。本当に実現されるのか注意が必要です。
9月中 Ncash(ニュークレウスビジョンコイン) インド市場
インド市場で250店舗の導入を目指しているとのことです。Ncashは小売業者向け顧客識別システムで、IONセンサー(非接触識別システム)を使って来店客の識別・購入履歴や行動のデータ分析を行うシステムです。既にいくつかのインドの小売店に導入されていますが、今後は各企業に拡大していく可能性は十分にあります。
9月30日(日)~10月2日(火)XRP(リップル) SWELL
以前はSWELLの前後で価格の上昇と下落をしているので今回も価格の上下があると思いますが、大きな発表があるかもしれないので期待は持てます。
9月中 XTZ(テソズ) メインネットリリース
海外で知名度が高い仮想通貨で、時価総額ランキングは19位。今月中にメインネットリリースを予定しているため期待が持てる通貨です。
ビットコイン大規模アップグレード
「ビットコイン・コア」の大幅アップデートが本日(9月8日)予定されています。今回17回目となるアップグレードですが、特に注目されているのは「新言語の追加」です。
現時点でウォレット間の送金は、送金の流れなどの重要な情報を失ってしまう恐れがあります。それが今回からビットコインの鍵を「貯金用」や「募金」といったラベル付けができるようになり、「ウォレットの概念を変えることができる」と言われています。
また「PSBT」も注目の一つで、これによりユーザーはオフラインで取引を行うことができネットワークに即時公開せずに署名をすることができます。
ハードウェアのセキュリティとソフトウェアの利便性を持ち合わせたオフラインウォレットの実現に向けても大きく前進しています。
その他にも様々な変更点が含まれているため、更なるビットコイン・コアになることが期待されています。
CARコイン(カーコイン)のICOスタート
CARコインのICOはその名前の通り「車」の売買に関係し、「AI×ブロックチェーン」を活用した次世代のプラットホーム構築により個人間の中古車出品・購入を可能にすることを目的としたプロジェクトです。
・AR技術(現実空間に仮想現実を重ねる)
・VR技術(仮想現実を疑似体験)
により中古車の買い手は検討中の車を目の前にあるかのように閲覧でき(VR技術)、駐車場に置いた時のイメージなどの再現(AR技術)が可能になりより一層自動車のイメージを膨らませることができるようになります。
ブロックチェーン上に独自のプラットホームを構築しますので
・手数料無料(中間マージン無料)
・品質保証(AIによる認証システム)
・セキュリティ(不正契約防止)
となり、世界中で安心して中古車売買が可能になります。もちろん決済はCARコインの通貨である「CARX」が使用されることで需要が発生するので、CARコイン保有者にとっては価格上昇の期待が持てます。
まとめ
月の初めから大きな下落をした仮想通貨ですが、今月もメインネットリリースやアップグレードなど多くの通貨で今後に期待が持てるイベントが盛りだくさんとなっています。イベント情報などを参考にしながら慌てず状況を見極めていってください。