仮想通貨

過去最大580億円相当のハッキング!?個人ですべき対策とは

 2018年1月26日、過去最大の仮想通貨不正送金事件(ハッキング事件)が発生しました。コインチェックのNEM(単位XEM)顧客資産580億円相当が盗難されたのです。この日の昼頃(12:57)にコインチェックにおけるNEMの入金・出金・売買が突如停止、夕方には日本円を含めた全通貨の出金が停止され、更にはビットコイン以外のコインの売買やクレジットカードなどの入金が停止となりコインチェックでのサービス制限が続きました。この頃から“コインチェックがハッキングを受けたのでは”と騒がれ始め、23:30のコインチェック社の記者会見により巨額のNEMのハッキング盗難が明るみになりました。なぜこの事件が発生し、そしてどのような対応がされていくのでしょうか。

原因 


 この事件が起きた原因は至極簡単なものでした。コインチェックのNEM(単位XEM)に対するセキュリティが甘かったのです。NEM開発者はマルチングコントラクト(口座に複数の鍵をかけて管理すること)コールドウォレット(仮想通貨の口座の鍵をインターネット上から切り離してハッキングできないようにするセキュリティ)を推奨していましたが、コインチェックではこれを採用していませんでした。常にインターネットに接続され、言わば「いつでも持って行ってください状態」になっていたのです。

盗まれたNEMはどうなるのか 


 仮想通貨の取引は公開されていますので、盗まれたNEMがどこへ行ったのかを知ることは容易です。コインチェックもすぐにXEM(NEM)が送られたアドレス(口座)を特定し(持ち主は不明)、NEM開発者らも盗まれたコインを取引所が自動的に拒否するツールを作成して盗まれたNEMを換金できないようにしています。ただこれでも100%換金できないという訳ではありません。

コインチェックの対応 


 ハッキングから2日経って28日の深夜1時、コインチェック社は今回被害にあったNEM保有者に対し全額補償の方針を発表しました。

対象者・・約26万人 
総額・・・5億2300万XEM 
方法・・・NEM保有者全員に日本円(88.549円×保有数)でコインチェックウォレットへ送金する

というものでした。ネット上では素早い補償への対応を称賛し、この金額をキャッシュで補償することに仮想通貨の勢いを再確認する声と、本当に全額支払えるのかと不安視する声とに分かれています。また、補償内容がNEM暴落時の価格(88.549円)による日本円での補償ということでNEM保有者としては納得のいかないものとなっているようです。なぜかというと、2017年11月18日に95.51円を記録してからは88.549円を下回ったことはありません。つまり11月18日以降に購入した人は確実に損になります。例えそれ以前に購入していたとしても強制的に利益として還元されるので金額によっては税金が発生し、得をしたとは言いにくく「無くなるよりはまし」といったところでしょうか。しかも現在NEM価格が高騰しているため戻ってきた円で再度NEMを購入しようとしても同じだけのNEMの購入はまずできません

まとめ

  今回の事件は仮想通貨の仕組み自体の問題ではありません。この被害額に対し取引所から補償がされるのは前代未聞のことで、仮想通貨の勢いが凄まじいことを示しています。コインチェックは使いやすさがダントツで初心者にはお勧めですし、今後セキュリティが強化されることは間違いありません。仮想通貨の投資をするにあたり今回の事件で学ぶことは、取引所に仮想通貨を置いておくことは危険だということです。オンライン・モバイル・デスクトップで提供されるソフトウェアウォレットの利用や、ハードウェアウォレットを利用すれば更に安全につながります。仮想通貨にはまだまだリスクが多くありますが、発展途上とも言えます。自分の資産は自己責任で守り、自分で管理できる範囲で投資をしていってください。